今回は、4月26日に決算発表のあったセンチュリー21・ジャパンについて投資対象となるのか、また、投資するタイミングかどうかを検討してみました。
センチュリー21、今期経常は12%減益へ
センチュリー21・ジャパン <8898> [東証S] が4月26日大引け後(16:00)に決算を発表。22年3月期の経常利益(非連結)は前の期比10.7%減の9.1億円になり、23年3月期も前期比11.9%減の8億円に減る見通しとなった。4期連続減益になる。
直近3ヵ月の実績である1-3月期(4Q)の経常利益は前年同期比4.0%減の1.6億円に減ったが、売上営業利益率は前年同期の15.5%→15.9%に上昇した。《引用:株探ニュース》
3月期決算【実績】
2022年3月期(4月〜3月)の決算は、売上高38.7億円から37.3億円となり-3.6%の減収、営業益は、9.4億円から8.7億円となり-8.1%の減益となりました。減収減益です。
決算期 | 2020.03 | 2021.03 | 2022.03 | 前年比 |
売上高 | 41.1億円 | 38.7億円 | 37.3億円 | -3.6% |
営業益 | 11.1億円 | 9.4億円 | 8.7億円 | -8.1% |
経常益 | 11.7億円 | 10.2億円 | 9.1億円 | -10.7% |
最終益 | 5.9億円 | 7.1億円 | 7.4億円 | 5.1% |
修正1株益 | 55.3円 | 67.2円 | 71.1円 | 5.8% |
1株配 | 50円 | 45円 | 45円 |
株主還元
株主還元には、積極的かなと思っています。下記はホームページから引用してきました。過去の配当推移を見ると減配はあるものの安定的な配当の継続を続けています。配当性向が70%程度と若干高めが気になります。株主優待はありません。
利益配当の基本方針
当社の株主の皆様への利益配分につきましては、安定的な配当を継続して実施することを経営の重要目標の一つとして位置付けております。
《引用:センチュリー21・ジャパンホームページ》
配当金
1株当たりの年間配当額 | |||
第2四半期末 | 期末 | 合計 | |
2021年3月期(実績) | 20円 | 25円 | 45円 |
2022年3月期(実績) | 25円 | 20円 | 45円 |
2023年3月期(予想) | 45円 |
配当推移
年度 | 配当金 | 配当性向 | 配当利回り |
2011年3月 | 30円 | 63.02% | 5.49% |
2012年3月 | 30円 | 60.60% | 4.81% |
2013年3月 | 30円 | 51.85% | 4.08% |
2014年3月 | 30円 | 47.08% | 4.01% |
2015年3月 | 40円 | 43.39% | 3.67% |
2016年3月 | 45円 | 55.87% | 3.93% |
2017年3月 | 50円 | 55.10% | 3.39% |
2018年3月 | 50円 | 59.60% | 3.70% |
2019年3月 | 50円 | 64.88% | 4.18% |
2020年3月 | 50円 | 90.36% | 4.25% |
2021年3月 | 45円 | 67.08% | 4.10% |
2022年3月 | 45円 | 70.33% | 4.33% |
2023年3月(予想) | 45円 | ー | ー |
株主優待
株主優待制度無し
財務
決算期 | 2020.03 | 2021.03 | 2022.03 |
1株純資産 | 577.81円 | 598.50円 | 590.11円 |
自己資本比率 | 88.9% | 87.9% | 85.5% |
総資産 | 68.7億円 | 71.0億円 | 71.9億円 |
自己資本 | 61.1億円 | 62.4億円 | 61.5億円 |
剰余金 | 56.5億円 | 58.8億円 | 58.2億円 |
有利子負債倍率 | 0 | 0 | 0 |
今期業績予想
今期の業績予想は、売上高+3.0%、営業益-12.3%と増収減益予想です。業績はまだ厳しい状況が続きそうです。
決算期 | 2021.03 | 2022.03 | 2023.03 (予想) |
前期比 |
売上高 | 38.7億円 | 37.3億円 | 38.4億円 | 3.0% |
営業益 | 9.4億円 | 8.7億円 | 7.6億円 | -12.3% |
経常益 | 10.2億円 | 9.1億円 | 8.1億円 | -11.9% |
最終益 | 7.1億円 | 7.4億円 | 6.3億円 | -15.0% |
修正1株益 | 67.2円 | 71.1円 | 60.5円 | -15.0% |
1株配 | 45円 | 45円 | 45円 |
投資判断
2022年5月2日現在
株価 1,021円
配当利回り 4.41%
EPS(2022年3月) 71.13円
PER 16.89倍
BPS(2022年3月) 590.11円
PBR 1.73倍
5年平均PER
過去5年平均EPS:(71.1+67.23+55.34+77.06+85.57)/5=71.26円
過去5年平均PER:1,021円/71.26円=14.33倍
PERが15倍近いので平均。
PBR
1.73倍と1倍を上回っているので割高
PER・PBRのレンジ
年度 | 株価 | PER | PBR | |||
安値 | 高値 | 安値 | 高値 | 安値 | 高値 | |
2018年3月期 | (2/6) 1,333円 |
(4/24) 1,498円 |
15.58 | 17.51 | 2.48 | 2.79 |
2019年3月期 | (12/25) 1,022円 |
(5/2) 1,373円 |
13.26 | 17.82 | 1.79 | 2.40 |
2020年3月期 | (3/17) 1,010円 |
(2/12) 1,300円 |
18.25 | 23.49 | 1.75 | 2.25 |
2021年3月期 | (11/2) 1,042円 |
(5/11) 1,260円 |
15.50 | 18.74 | 1.74 | 2.11 |
2022年3月期 | (12/24) 993円 |
(4/1) 1,098円 |
13.97 | 15.44 | 1.68 | 1.86 |
PER 13.26倍~23.49倍
PBR 1.68倍~2.79倍
下限値付近(+10%)で購入検討
EPS(2023年3月予想):60.5円
買い判断:PER13.26倍~14.59倍
【株価算出方法:株価=EPS×PER】
株価:802円~883円
まとめ
今期減収減益で来期も増収はするものの減益予想となっており、業績は厳しい状態が続きそうな感じです。指標面から考えると過去5年PERがレンジの下限にあり、ここ5年間では安値なのかなと判断できます。さらに、自己資本比率が下がってきてはいますが85.5%と十分であることと、配当利回りが4.0%を大きく超えているので投資対象としては問題ないと思います。しかし、今回発表されたEPSが60.5円と前期より-15%だったため、買い判断の株価が下がってしまいました。これらの検討から今回の投資判断は様子見として、株価が今よりも下がったタイミング(900円前後を目安)で買いに入りたいという感じです。
今回は、以上となります。
※投資判断は、自己責任でお願いします。
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